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司書のおすすめ本(一般の本)

平成29(2017)年

  • 『チェリー・イングラム 日本の桜を救ったイギリス人』
    (阿部菜穂子著、岩波書店)掲載:『aun(あうん)』64 2017.3

    日本の春を象徴する花、桜。中でも多くの人が思い浮かべるのは、いっせいに花咲く染井吉野でしょう。しかし、江戸時代以前、日本にはもっと多種多様な桜が存在していました。本書は、英国の園芸家イングラムが、近代化が進むにつれ消えていく日本の桜を救うため奮闘する姿が丁寧な取材によって描かれています。また、日本の桜の歴史や、桜守らの活躍も簡潔にまとめられています。

平成28(2016)年

  • 『山渓ハンディ図鑑6 増補改訂 日本のスミレ』
    (いがりまさし写真・解説 高橋秀男監修、山と渓谷社)掲載:『aun(あうん)』60 2016.3

    春の野山に咲く花、スミレ。本書は日本に自生する約150種類のスミレを1100枚余りの写真から検索できる図鑑です。花の株全体から、花弁や葉、雌しべといった細部までを鮮明な写真と分かりやすい解説文で紹介。そのほか、花期や分布型、見分け方、さらには文学に登場するスミレについてなどを掲載し、あらゆる角度から掘り下げています。

平成27(2015)年

  • 『8時間睡眠のウソ。日本人の眠り、8つの新常識』
    (三島和夫・川端裕人著、日経BP社) 掲載:『aun(あうん)』56 2015.3

    春眠暁を覚えず。暖かくて寝心地がいい春の休日は、つい寝過ごしてしまいがちです。一方で、新生活で体内時計が狂い、眠れなくなったとお悩みの方もいるかもしれません。本書では、これまで耳にしてきた理想の睡眠の常識が科学的に正しいのかや、変わりつつある不眠症の治療法、年齢や立場別の眠りのアドバイスなど、睡眠に関する新常識をやさしく解説しています。

平成26(2014)年

  • 『チャイコフスキーがなぜか好き 熱狂とノスタルジーのロシア音楽』
    (亀山郁夫著、PHP研究所) 掲載:『aun(あうん)』55 2014.12

    体の中から温かくなるような音楽を聞きたいと考えたとき、わたしの脳裏にはチャイコフスキーが響き渡ります。 寒い国という印象があるロシアですが、どうしてこのように情熱的な、感情に訴える曲を創り出す作曲家が生まれたのでしょうか。本書では、 チャイコフスキーを筆頭とした19世紀後半から20世 紀にかけてのロシアの音楽と精神に、「熱狂」と「ノスタルジー」のキーワードで迫ります。

  • 『ひだ生物歳時記 自然とともだち』
    (近藤紀巳著、中日新聞本社) 掲載:『aun(あうん)』54 2014.9

    花や鳥の名前をもっと知っていたら楽しいのに、と思ったことはありませんか?この本は草花、樹木、昆虫、鳥、動物、さらには星座、野鳥の観察ポイント、山歩きガイド、温泉案内まで、飛騨の自然に関する情報がもりだくさん。歳時記のいいところは、最初のページから読まなくても内容がわかること。季節に合わせて、秋なら、春、夏のページを飛び越えて読み進められる自由さが楽しい。

  • 『ひんやり氷の本』
    (前野紀一監修、池田書店) 掲載:『aun(あうん)』53 2014.6

    真夏の昼下がり、ふわふわのかき氷をほおばる爽快感はたまりませんね。でも口どけの良いかき氷をつくるには、天然氷のように硬くて融けにくい氷でなければならないのはなぜでしょうか。本書は氷の世界の秘密を「おはなし」「いただく」「使う」「知る」「つくる」の視点からわかりやすく解き明かしています。レシピやエッセイなど役立つ情報が美しい写真を交えて紹介されている丸ごと氷の本です。

  • 『東京藝術大学大学美術館所蔵 柴田是真の植物図』
    (柴田是真画、光村推古書院) 掲載:『aun(あうん)』52 2014.3

    幕末から明治にかけて蒔絵・漆絵・絵画で活躍し、多くの名作を残した柴田是真。本書は植物をモチーフとする図を収録した作品集です。漆工芸にみる超絶的な技巧とは異なる、流麗かつ精緻な植物画の数々。明治宮殿の格天井の丸に収めるための意匠化も見事。現代的なデザインとしても十分に通じます。草花の艶やかさに自然の豊かさ、春の訪れを垣間見るのも楽しいです。

平成25(2013)年

  • 『郡上かるた副読本 ふるさとに学ぶ』
    (上村茂一企画編集、郡上市教育委員会) 掲載:『aun(あうん)』51 2013.12

    お正月といえばかるた取り。郡上市では平成23年に「郡上かるた」が作成されて以来、小中学生をはじめ市民の方々にかるたが広く親しまれています。本書は、その絵札と読み札の内容を解説した副読本。多くの写真や図版を交えて丁寧に紹介されているため、子どもから大人まで楽しみながら歴史や文化に触れることができます。郡上市のガイドブックとしても最適な一冊です。

  • 『お菓子の図書館 ケーキの歴史物語』
    (ニコラ・ハンブル著、原書房) 掲載:『aun(あうん)』50 2013.9

    フランスの職人が作る洗練されたもの、イギリスの家庭で作られるもの、アメリカの大きくて口当たりの軽いもの。一言でケーキといっても、その種類は国や歴史によってさまざまです。ケーキは季節の祭りや祝宴とも関係が深く、本書ではその起源やそれぞれの土地で込められた意味が分かりやすく紹介されています。人々を魅了する「甘さ」は昔も今も変わらないようです。

  • 『旅するウナギ 1億年の時空をこえて』
    (黒木真理・塚本勝巳著、東海大学出版会) 掲載:『aun(あうん)』49 2013.6

    夏バテ防止の代名詞といえば、土用の丑の日に食すウナギ。この身近な生き物が、海の彼方から何千キロもの旅をしてやってくることをご存知でしょうか。本書は、その不可思議な生態の謎に迫るとともに、文化、歴史、信仰など多方面から取り上げ、ウナギを丸ごと理解できるようになっています。掲載されている美しい写真や図版を眺めているだけでも楽しめます。

  • 『からだといのちに出会うブックガイド』
    (健康情報棚プロジェクト+からだとこころの発見塾編、読書工房) 掲載:『aun(あうん)』48 2013.3

    いのちの誕生、からだのしくみ、病気や障がい、災害や戦争から学ぶいのちの重さ。本書には、子どもたちに「いのち」の大切さを感じ、考える機会を与えてくれる名作や絵本などが多く紹介されています。本は、自分の身近にない場面が描かれていても、時間と空間を越えてその世界へ誘ってくれるもの。子どもにも大人にも心に響く一冊をぜひ見つけてください。

平成24(2012)年

  • 『芸と噺と 落語を考えるヒント』
    (松本尚久著、扶桑社) 掲載:『aun(あうん)』47 2012.12

    立川談志、林家木久扇など12人の落語家について、生い立ち、弟子が語る師匠、舞台を離れた素の姿、そして著者が観た舞台(寄席)の風景などが描かれています。断片的な話によって、その芸がどんなものだったか、得意とする噺に隠されたものはなんだったのかが浮かび上がってきます。年末年始はお笑い番組もいいですが、じっくり落語を楽しんでみるのもいかがでしょうか。

  • 『壷中の響き やきものとうたと』
    (玉置保夫・久野治著、鳥影社) 掲載:『aun(あうん)』46 2012.9

    やきものと短歌のコラボレーションという新しい試みです。岐阜県重要無形文化財保持者である玉山(ぎょくざん)窯の玉置保夫氏のやきものに、歌人の久野治が即興で短歌を詠み、添えています。別ジャンルのものが組み合わさり、全く新しい作品になっています。古田織部の研究家でもある久野氏により、やきものの歴史も解説されており、楽しくやきものに触れられる一冊です。

  • 『人類が生まれるための12の偶然』
    (眞淳平著、松井孝典監修、岩波書店) 掲載:『aun(あうん)』45 2012.6

    宇宙の始まりから、地球の誕生、生命の発生、人類の進化までの流れがわかる科学読本。人類が誕生するにはとてつもなく多くの「偶然」があったといいます。その「偶然」の出来事を、「もし月がなかったら」「もし恐竜が絶滅していなかったら」などの興味深い仮説を紹介し、わかりやすく解説しています。本書を入り口にして、宇宙や生命について思いを巡らせてみませんか。

  • 『今もいきる、濃尾地震 マグニチュード8.0、日本史上最大の直下地震』
    (中部建設協会編・刊) 掲載:『aun(あうん)』44 2012.3

    今から120年前の明治24年10月28日、本巣郡根尾村を震源とする内陸直下地震が発生しました。本書には、濃尾地震の実態から復旧・復興までの経過、近年国内外で起きた大規模地震、災害対策などが掲載されています。昨年は地震災害が相次ぎ、対策を考えさせられた一年でした。今一度、過去に発生した巨大地震を振り返り、災害への備えを新たにするのに最適な本です。

平成23(2011)年

  • 『虹色の皿』
    (拓未司著、角川書店) 掲載:『aun(あうん)』43 2011.12

    高校卒業を目前にしても進路を決められない比呂。人生を変えたのは、テレビで偶然耳にした「皿に盛るのは僕自身」というトップシェフの言葉だった−。一流の料理人を目指して岐阜を離れ、大阪の調理師学校に入学した彼を待っていたのは、ハードすぎる毎日と個性的な仲間たち。仕事に恋に大忙しの彼がたどり着く「自分らしい料理」とは? 2008年「このミステリーがすごい!」で大賞を受賞した著者の一味違う最新作。

  • 『なずな』
    (堀江敏幸著、集英社) 掲載:『aun(あうん)』42 2011.9

    生後間もない赤ちゃん「なずな」を育てることになってしまった40代独身男性、菱山。新聞記者として働くかたわら、目の下にクマを作りながらも、育児を粛々とこなしていきます。物言わぬ「なずな」が、いつしか近隣住民の生活の中心になっていく様子が、穏やかな筆致で描かれています。三島賞、芥川賞、谷崎賞など数々の文学賞を受賞している作家、堀江敏幸の最新刊です。

  • 『戦国三姉妹物語』
    (小和田哲男著、角川学芸出版) 掲載:『aun(あうん)』40 2011.3

    NHK大河ドラマで話題の茶々、初、江の「浅川三姉妹」。彼女たちの波乱に満ちた生涯がそれぞれ克明に描かれ、自らの運命を切り拓いて生き抜いた姿を浮き彫りにしています。戦国時代研究の第一人者であり、数々の戦国時代劇の時代考証も手がけている著者が、当時の時代背景を踏まえながらわかりやすく解説。大河ドラマをより一層楽しむためにおすすめの一冊です。

平成22(2010)年

  • 『原色 日本島図鑑』
    (加藤庸二著、新星出版社) 掲載:『aun(あうん)』39 2010.12

    日本は、約38万平方キロメートルの国土が6800を超える島々から成り立っている島国です。本書は、国内にある433の有人島をすべて網羅。景観や見どころ、祭りや生活など、特長を物語る写真がふんだんに盛り込まれ、それぞれの島固有の伝統・文化が伝わってきます。基本データや略地図も掲載してあり、島データブックとしても活用できます。

  • 『かなしき日本語』
    (工藤力男著、笠間書院) 掲載:『aun(あうん)』38 2010.9

    「首相が衆議院解散についてしゃべった」「新岐阜を出ますと、新一宮に停まります」。本書は、岐阜市在住の日本語学者がちまたでよく使われているおかしな日本語を取り上げ、その誤用の背景に迫った言語時評集です。専門的な内容であるにも関わらず、随所にあふれるユーモアが、日本語学という学問を親しみやすいものにしています。

  • 『歌舞伎座物語』
    (中川右介著、PHP研究所) 掲載:『aun(あうん)』37 2010.6

    日本が語る伝統芸能”歌舞伎”。その代表的な上演劇場で、「歌舞伎の殿堂」とも呼ばれる歌舞伎座はどのようにして誕生したのか。設立の背景を演劇界の動向と明治政府の外交政策を絡めて説き明かします。創業者でジャーナリストの福地桜痴(おうち)をはじめ、当時の人気役者や政治家が登場。彼らが駆け引きを繰り広げる様は、開化期以降の日本を演劇という切り口で活写し、読み応えがあります。

  • 『でっちあげられた悪徳大名 柳沢吉保』
    (江宮隆之著、グラフ社) 掲載:『aun(あうん)』36 2010.3

    柳沢吉保といえば、よく時代劇の悪役として名前が挙がります。しかし、一代で15万石の大名にまで上り詰めた手腕は、並外れていたに違いありません。この本では、歴史に忠実に基づき、悪役のイメージを払拭すると同時に、名政治家としての一面を分かりやすく紹介しています。一度読んでみれば、これまでと違った柳沢吉保像が見えてくるはずです。

平成21(2009)年

  • 『うみのダンゴムシ・やまのダンゴムシ』
    (皆越ようせい写真・文、岩崎書店) 掲載:『aun(あうん)』35 2009.12

    砂浜や森や町にいる、いろいろな「ダンゴムシ」を大きな写真とともに紹介しています。ダンゴムシは、浜に上がった海藻、森の落ち葉、鳥のふんなど、何でも食べる「そうじ屋さん」。住む場所、色や模様のちがうさまざまな仲間がいます。家や学校など、身近な「ダンゴムシ」を観察してみて。新しい発見があるかもしれませんよ。

  • 『台風と高潮災害−伊勢湾台風−』
    (伊藤安男著、古今書院) 掲載:『aun(あうん)』34 2009.9

    台風災害史上類例のない大災害だった伊勢湾台風から、今年で50年を迎えます。死者約5千人、被害家屋約50万戸という大きな犠牲の原因、どのようにして復興したのか、得られた教訓は・・・? 被害を体験した著者が防災への願いを込めて、綿密に分析しています。

  • 『パレオマニア』
    (池澤夏樹著、集英社インターナショナル) 掲載:『aun(あうん)』33 2009.6

    この本の著者=主人公は、自称「パレオマニア(古代妄想狂)」。彼は大英博物館に収蔵された品を手掛かりに、それらが生み出された13の国々を実際に訪れました。当時の文明と文化に、思いをはせながら。本著によって、ギリシャやインド、エジプト、カナダ、トルコなど世界中の都市を巡る体験ができるでしょう。

  • 『絵本であそぼ!』
    (パパ’s絵本プロジェクト著、小学館) 掲載:『aun(あうん)』32 2009.3

    出版社・書店・絵本情報ホームページと、本の販売や紹介に携わる3人のお父さんが、実際に子どもに読んで、その反応を確かめた上で、おすすめしたい絵本を選んでいます。お父さんならではの声や雰囲気で、より魅力が高まる絵本があることに気付かされます。「この本は、お父さんに」と子どもが期待する一冊を見つけてみませんか。

平成20(2008)年

  • 『フェアトレード@Life』
    (藤原千尋著、春秋社) 掲載:『aun(あうん)』31 2008.12

    途上国の人々がつくったものを「正当な価格」で購入する。国際支援も兼ねた新しい買い物スタイル、フェアトレード。本書はその紹介を通して、世界の貧困の現状やエコロジーとの関係、美しい消費のあり方についてわかりやすく書いています。ただし支援を買い物の目的にするのではなく、「商品を気に入って買うことが大切」と著者。買い物を楽しみながら「イイこと」をしてみたくなる一冊です。

  • 『空飛ぶ木』
    (ラフィク・シャミ著、池上弘子訳、西村書店) 掲載:『aun(あうん)』30 2008.9

    新天地を求めて旅に出た木の話や、仲間を驚かせるためにオオカミの皮を着た羊の話など、ときには社会に鋭い目を向けながら語られる短編集です。現在、ドイツで活躍する著者はシリア出身。幼い頃から語り部たちの話に慣れ親しんできた著者が紡ぐ物語は、絶妙な語り口と予期せぬ展開で私たちを話の世界に引き込んでいきます。

  • 『福田繁雄のトリックアート・トリップ』
    (福田繁雄著、毎日新聞社) 掲載:『aun(あうん)』29 2008.6

    「だまし絵」や「さかさ絵」と呼ばれる絵画を見たことがありますか。本書では日本を代表するグラフィックデザイナーの一人である著者が、世界中で出会った不思議な作品を紹介しています。岐阜県図書館では、著者がさまざまな仕掛けの魅力を紹介した本を他にも所蔵しています。この見事な仕掛けの世界を、一度覗いてみてはいかがでしょうか。

  • 『幸福に驚く力』
    (清水眞砂子著、かもがわ出版) 掲載:『aun(あうん)』28 2008.3

    近頃、教育や学習面から子どもの読書が注目されています。本書は、子どもの本がもつ力とは自分の人生を肯定する力をくれることであり、幸せに気付くことであると語ります。著者の生き方に対する前向きな姿勢から、読書、そして子育てや人間関係にポジティブに向きあうアドバイスを感じることができる一冊です。

平成19(2007)年

  • 『別冊 旅の手帖 岐阜』
    (交通新聞社) 掲載:『aun(あうん)』27 2007.12

    本書は、旅行情報誌「旅の手帖」の別冊『岐阜』特集号です。露天風呂数日本一の奥飛騨温泉郷のマップや、古い町並みの残る高山・郡上・美濃の散策ガイドをはじめ、歴史や伝統、産業など、さまざまな角度からとらえた岐阜の魅力が満載の一冊。「ひだ・みのじまんキャンペーン」が開催されるなど、今秋冬は「ぎふの旅」がホットな話題となっています。図書館の観光情報コーナーもあわせてご活用ください。

  • 『歴史の旅 東海道を歩く』
    (本多隆成著、吉川弘文館) 掲載:『aun(あうん)』26 2007.9

    いわゆる「東海道五十三次」と言われる日本橋から京都までのすべての宿場町を、著者が実際に街道を歩いて訪れます。全体の約半分の紙面を宿場の写真と地図が占め、数ある類書の中でも群を抜く分かりやすさです。東海道の史跡と歴史、現況がバランスよく記述され、街道を旅する手引書として最適の一冊。歌川広重が描いた五十三次との比較も楽しめます。

  • 『京都の平熱 哲学者の都市案内』
    (鷲田清一著、講談社) 掲載:『aun(あうん)』25 2007.6

    十何代か続かないと京都人とは言えない、というのは真っ赤な嘘だと著者は言う。昔から職人をはじめ、「外」からやってきた人たちによってできた街。そんな京都で生まれ育った哲学者が、観光地・古都京都という「表」ではなく、京都の日常・「平熱」を、市バス206番の路線に沿って描いています。都市考という視点からも興味深く読める一冊です。

  • 『図書館のプロが教える<調べるコツ>』
    (浅野高史+かながわレファレンス探検隊著、柏書房) 掲載:『aun(あうん)』24 2007.3

    図書館サービスの一つに日常の疑問の解決や調べものを司書がお手伝いする「レファレンス・サービス」があります。本書は「トイレットペーパーの幅はどうやって決められた?」など、37の質問に司書が試行錯誤し奮闘する姿を描くことで、このレファレンス・サービスを分かりやすく紹介しています。図書館をもっと使いこなすために格好の一冊です。

平成18(2006)年

  • 『こころのほつれ、なおし屋さん。』
    (村中李衣著、クレヨンハウス) 掲載:『aun(あうん)』23 2006.12

    どうやったら人と上手に付き合えるのか、誰しもそんな思いを抱いたことがあるのではないでしょうか。本書は、大学に勤める著者が行うユニークなコミュニケーションワークの授業を通して、学生たちが自分を知り、クラスメートを理解していく姿を中心に描いています。コミュニケーションの壁にぶつかり、ほつれてしまうこころ。そのほつれと向き合う勇気をくれる一冊になっています。

  • 『川原の石ころ図鑑』
    (渡辺一夫著、ポプラ社) 掲載:『aun(あうん)』22 2006.9

    この本では、北海道から沖縄まで日本各地の川原で採取できる石ころがカラー写真で紹介されています。実に様々な色調、形状、質感の石ころがあるものだと感心してしまいます。県内に関しては木曽川、長良川、揖斐川、飛騨川の石ころが取り上げられています。我が郷土にはたくさんの川が流れていますので、この本をチェックして、機会があったら付近の川原を歩いてみませんか。「海辺の石ころ図鑑」もあります。

  • 『「かわいい」論』
    (四方田犬彦著、筑摩書房) 掲載:『aun(あうん)』21 2006.6

    キティちゃんやポケモンなど日本製の「かわいい」商品が、世界中で爆発的にウケています。なぜ人々は「かわいい」に魅了されるのでしょうか。著者は、「かわいい」を21世紀の美学として捉え、来歴と現代でのさまざまな使用例を示しており、「きもかわ」にも言及し、その構造を多角的に分析します。何気なく発している「かわいい」という言葉の魅力を解き明かしてくれる一冊です。

  • 『横書き登場 -日本語表記の現代-』
    (屋名池誠著、岩波書店) 掲載:『aun(あうん)』20 2006.3

    自動車の右側面に書かれた会社名を、右から読むのか左から読むのか戸惑った経験はありませんか。本書は、縦でも横でも、右からも左からも表記できるという、世界の言語の中でも稀有な日本語の「書字方向」の特徴に注目したユニークな日本語論です。用例として昭和21年の岐阜新聞を紹介している点も興味をひきます。文字・活字文化への関心が高まっている昨今、うんちくのひとつとしていかがですか。

平成17(2005)年

  • 『青の歴史』
    (ミシェル・パストゥロー著、筑摩書房) 掲載:『aun(あうん)』19 2005.12

    芸術家ピカソやフェルメールが愛した「青」は、今日私たちが最も好む色のひとつだと言われています。しかし、「青」が美しさの表現として芸術や衣装に使われるようになったのは12世紀以降のこと。長い間「青」は絵画における「地」の色として脇役に甘んじ、時には「野蛮さ」を表現する色として用いられてきました。この不可思議な青の「逆転の歴史」を宗教、芸術、技術史等の多角的な視点から解き明かした一冊です。

  • 『名字の地図』
    (森岡浩著、日本実業出版社) 掲載:『aun(あうん)』18 2005.9

    日本人の名字の数は、10万を超えるほどあります。この本では、日本国内における、人口の多い名字から名門、名家、さらには海外の名字まで一挙に紹介しています。また、地図や系図などを豊富に使って解説してありますので、名字の発祥地や由来、分布状況、名字にまつわる歴史が一目で分かる一冊です。ぜひ、一度読んでみてください。

  • 『いつか月曜日に、きっと』
    (ナディン・ゴーディマ著、みすず書房) 掲載:『aun(あうん)』17 2005.6

    エッセイというには重みと骨のあるこの作品は、1950〜80年代の激動のアフリカを生きた白人女性が書きつづったもの。国と民族が絡み合う複雑で矛盾にみちた社会、植民地に生まれた「白人」でありながら人種差別を否定することの孤独。それらを受けとめながらも、著者の示す「希望をもつことへのゆるぎなさ」に感嘆する。

  • 『メロウ』
    (田口賢司著、新潮社) 掲載:『aun(あうん)』16 2005.3

    岐阜県出身の著者が、十年ぶりに発表した小説。この作品に明確な物語はありません。女軍曹、伝令鳩サム…いくつもの断章が意味もなく表層的な言葉でただ連ねられていきます。読後に残るのは「何でもない」ということ。本作は昨年のドゥマゴ文章を受賞。選考委員の浅田彰氏に「日本に久しぶりに現れた純正なPOP文学」と激賞された作品です。

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